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エール弁当で笑顔に/読谷・宮城さん 困窮世帯に無償配布/毎月第4土曜に継続

 【読谷】道の駅かでなを拠点にキッチンカーを運営する70キッチン(ナオキッチン)の店主、宮城奈緒さん(42)=読谷村大湾=が、読谷村在住のひとり親世帯や新型コロナウイルスの影響で仕事や収入が減少した人に月に1度無償で弁当を配る活動に取り組んでいる。自身もシングルマザーとして子育てで苦労した経験がある宮城さんは「人の優しさに触れ、頑張ろうって思えた過去がある」と振り返る。単発の支援ではなく、継続的に寄り添うことで「少しでも困っている方の力になりたい」と語る。

 島根県出身の宮城さんは仕事の関係で2003年に沖縄へ移住した。05年に結婚し男児が生まれたが、約10年前に離婚した。「近くに実家があるわけでもなく、ママ友もいない。頼る人がいなかった。正直遊びたい気持ちもあり、子育てを投げ出しそうになった時期もあった」。2年前に再婚し2人目の息子にも恵まれたが「あの時救ってくれたのは、周囲の人々からの温かい声掛けだった」と断言する。

 4年前に、子育ての傍ら道の駅かでなでオリジナルスパイスを使ったカレーの簡易営業を始め、19年秋からはキッチンカーでの販売を始めた。移動手段が限られている人などにも届くよう、宅配サービスも展開したところ「地域には支援が必要だが、なかなか声を上げられない人がたくさんいることを痛感した」という。

 自身の経験も踏まえ、困っている人の支援ができないか考えた末、沖縄子どもの未来県民会議の認定を受け、毎月第4土曜日に読谷村の比謝公民館前で弁当を無償提供する「エール弁当」の取り組みを始めた。初回の9月には約30食の洋食弁当を配った。次回は24日午前11時から。

 継続的な支援をモットーとする宮城さんは、弁当と合わせキッチンカーがオープンしていればいつでも使える無料の食事券「ゆいまーるチケット」も配っている。チケットの裏には「24時間子どもSOSダイヤル」と称し、自らの携帯番号を添えている。「一人で悩まず、私でよければ電話してほしい」と話す。

 チケットは自分で使っても、誰かにあげても良いという仕組み。「『あなたを笑顔に、みんな笑顔に』という気持ちでやっている。支援の輪は思いやりで広がっていくもの。本当に必要な人に使ってもらいたい」。宮城さんは語った。

 ナオキッチンの詳細はhttps://70kitchen―s.jimdofree.com/

2020/10/22 琉球新報朝刊 22ページ 991文字

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